PLAYTHING!!
「相手が経験者なら割と早いよねぇ~。年上なら尚更」



淡々と語っていく香乃子に、隣でうんうん頷く美那ちん。



だらしなく口を開けてオタオタしてんのはわたしだけ……。



「案外次は朱羽なんじゃない? 伊崎くん経験者っぽいし」


「えっ!! そうなの!?」


「アンタが知らないのにわたしが知るわけないでしょ……」



三人の中で誰よりもビックリしてるわたしに、香乃子が呆れたように呟いた。



だって……。



理緒くんとそんな話しないし……。



「キスくらいしたんでしょ?」


「してないよ!!」


「なんでよ!? 毎日伊崎くんの家行ってるんでしょ? 何してんのっ??」



わたしの答えに何故だか怒り気味の美那ちんが噛みついてくる……。



「何って……家庭教師」



「……だけ?」



頷くわたしに、



美那ちんの深い深いため息。



「……伊崎くんどっか悪いのかな」



性格



って即答したいのをぐっと堪える。



「伊崎は朱羽に手、出せないわよ」



ずっと黙ったまま、わたしたちのやりとりを放置していた香乃子がポツリと呟く。



……なんか子ども扱い?
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