PLAYTHING!!
頭の中で、これ以上近づくなって警鐘が鳴ってる。



なのに、




感情が言うことをきかない。




家の前で手を離そうとするアイツの手を離さない。



正確には離したくない。



不思議そうに俺を見上げるのを無視して、自分の方へ引き寄せる。




緊張してるのか?



腕の中でやたら体を強ばらせてるのがリアルに伝わってきた。



「……ガキ」



それが可愛い。



このまんま他の男なんて知らずに、



俺の傍に居て欲しい。



壊れそうな精一杯の理性が、鼻へキスさせた。



照れたのを隠すみたいに、鼻を押さえてる顔が赤い……。




もっともっと触れたくなる……。




だから、




俺は別れを告げた。



その時の顔。



ちょっと寂しそうに見えたのは、俺の思い上がりか……?




ホントは喜んでるはずだよな。



一方的で身勝手で強引な男に解放されたんだから……。



これで、



圭吾のところにいけるだろ?


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