PLAYTHING!!
「ヒドい顔。朱ちゃんとケンカでもした?」



朝一番。



未練引きずりっぱなしの俺に、圭吾が声をかけてきた。



ケンカ……だったらどんだけいいか……。



俺たちはもう、



ケンカすることすらない。



「……別れた」



圭吾の目を見ることなく答えた俺に、



「なんでっ!? だっておまえ……」



圭吾が肩を掴んで問いかけてくる。



仕方ないだろ……。


アイツが好きなのはおまえなんだから……。




「……寝るわ」



圭吾の手を払いのけ、俺は教室から出て行く。



悪いけど……今は圭吾の顔は見たくなかった。



八つ当たりってことはわかってる。



アイツが圭吾を選んだのも、



それを邪魔したのもわかってる。



今日だけ。




明日になったら圭吾の親友に戻るから……。



今日だけは俺に、触れないで欲しい。

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