PLAYTHING!!
「理緒が朱ちゃんに出した要求。俺の好みなんだよねぇ~女の子の」


「えぇっ!?」



村田くんからの思わぬ答えに、わたしは思わず耳を疑った。


だって……。


なんで村田くんの好み?



わたしが付き合ってたのは、理緒くんなのに……。



「多分……理緒は最初から、俺と朱ちゃんをくっつけるつもりだったみたいだね」



村田くんの言葉に、わたしの頭の中はどんどん混乱していく。


だって……。


理緒くんがわたしと村田くんをくっつける理由が見つからないよ……。



「なんでっ? 何の為に?」


「理緒が、朱ちゃんを好きだったからだよ」



目の前の真剣な顔した村田くんが、冗談で言ってるなんて思えない。



わからないことが多すぎて、わたしの不安はどんどん募っていく。



「朱ちゃん、一条中学でバスケ部のマネージャーしてたでしょ?」



確かにわたしは一条中学校の出身で、



親友の香乃子と一緒にバスケ部のマネージャーをしていた。



「一条中のマネージャーは他校にも気が利くって有名だったからね。俺たちの中学と練習試合したとき、理緒は朱ちゃんに怪我の手当てをしてもらったんだよ」

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