PLAYTHING!!
「朱ちゃんの目が赤いのは理緒のせいだからな。おまえが慰めろよ」


「えっ!? わぁっ!!」



勢いづいた村田くんの言葉と共に背中を押されてしまった……。



バランスを崩したわたしと、それを支えてくれた理緒くんに、



「後は任せたっ。ヘタレ」


「手、出さないでね? ムッツリ」



何故か背中を向けて、失礼な言葉を吐き捨てて笑顔で去っていく二人……。



斜め上を見上げれば、呆然と二人の背中を見送っている理緒くんの顔があった。



「き、気にしちゃダメっ! 二人とも冗談っていうか……悪気は……」



ヘタレとかムッツリとか言い捨てられて、理緒くんとしては不快だと思う。



二人をフォローというか、



理緒くんをフォローしたくて慌てて口を開いたけど…………上手く話せない。



「…………」



気がつけば、そんなわたしを理緒くんは怪訝そうに見下ろしてた。



「いや……別に二人の味方ってわけじゃあ……っ!」



しどろもどろしながら必死に言い訳してるわたしに、理緒くんがゆっくりと顔を近付けてくる。



びっくりしたわたしは、思わず目も口も閉じてそのまま身構えた。
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