moon~満ちる日舞う少女~【中】
〜南side〜
奈「トイレじゃなかったのか?」
南「ははっ!わかっとーくせに!……良かったんか?あんなこと言って」
奈「小学校がーってやつか?」
南「そうや。まぁ行ったのは香月やけど」
奈「南だってわかってたろ?美月が…」
南「奈津と美月は強い絆でつながっとう。…美月は、奈津と嘘でも知り合いじゃないって言えなかった。…」
奈「ああ……反対か?」
南「いーや。ばかにせんどいてよ奈津っ!俺はいつでも美月の味方や!美月が嫌がることはせん!今のはそれが最良の策やった。奈津が指示するのなんて珍しいからな…だいたい外さんし…」
美月が言葉に詰まった時、奈津は「香月」と言った。香月はわかったんやろな。
…俺の中で美月は完璧や。
けど、同じ学校にいても思うことは無い。…月龍はトップの座を狙う一番近い5チームの1つ。
なのに、俺は月龍に恐怖を感じたことは無い。恐怖っていっても、ただ怖いってだけやない。
こいつらがトップを狙ってるという……感じが。
昇ってきていないわけやない。…それをなんとも思わんのや。