moon~満ちる日舞う少女~【中】
南「この辺は生徒おらんなぁ」
美「だね」
一応、気配とかも感じないし、隠れてるってこともないかな?
瀬「いたぁ!!…美月ちゃん!!南くん!」
南「……誰?」
美「んー。…入族希望者?」
南「まじか!…許可したんか?」
美「いまテスト中だね」
瀬「ハンデってこういうことだったんですね。…南くんは美月ちゃんを守りながら戦うってことなんですね」
美「うん。…でも、ここじゃそのハンデあんま意味無いね」
周りには人はいない。…だから私は狙われないし、瀬尾なら狙われてもよけられる。
瀬「いいんですね?」
美「うん」
南「俺の紐が取られたらアカンっちゅーことやな?…どんとこい!」
そこから激しい喧嘩が始まった。…と、いっても南は大体の攻撃をいなしている。
だけど……なんか、南の動きが変…?
…足?!
美「ちょ、南?!」
…あれ?待って、その怪我、もしかしてさっき喧嘩合戦始まった直後に私の前の男達をたおしたときのなんじゃ…。
夜舞幹部たって、怪我はする。…その怪我をどの程度に収めるか、それが重要。
だけど、さっきのは、思い出してみればおかしな体制からの攻撃だった。
…私を心配して?
美「南、変わって!」