moon~満ちる日舞う少女~【中】
仮面
私は席を立って教室を出た。その時後ろから修也の声がしたけど聞こえない振りをした。
亮「あ!美月さ…ん…」
美「亮……」
何故か亮は青ざめていて眉間に皺を寄せてる。
亮「美月さん、あなた…」
愛「おーいっ!亮!!」
亮「はい…」
あ、愛斗さんだ。
愛「おい、亮。こいつに何した」
亮「え?いや…」
愛「とぼけんな。…」
どうしてそんなにキレてるの?愛斗さん
亮「り、理事長…?」
陸「なにしてるんすか、理事長」
愛「あぁん?!」
陸「?!………亮、どうなってんだ」
陸はポケットに手を突っ込んだままそう言った。私も聞きたい。
亮「いや、美月さんとここであって…そしたら理事長が…」
愛斗さんは私を隠すかのように私の前に立ち
愛「何もしてねぇんだな。亮」
亮「はい…」
愛「今のことを誰かに話したら許さねぇ」
愛斗さんは亮の襟をひっぱり陸に聞こえないようにそう言った。