moon~満ちる日舞う少女~【中】
ーガラガラー
勝「あ、美月ちゃん!間に合ったね」
美「だね」
私は席についてとりもしないノートを机に出す。そして授業が始まってからも、私は黒板を写すことなく別のことをノートに書いていた。
慶がいじめられた原因について。
香月が前に言ってた感じでは、きっかけは友達との喧嘩ってことになるのかな?
そして、慶は周りの人に自分が月龍に入っていることを隠している。
その訳は、月龍というトップファイブのすごい族に入っていることを理由に友達になるのが嫌だったかららしい。
先生「じゃあ、この問題を…川見君と大鳥さんに答えて貰いましょう。…前にでて答えを書いてください」
美「…へ?」
いつもは当たんないのにこんなときに限って当たるなんて…。つか、不良校でも生徒に答えを当てたりするんだなぁ。とか思ってたら
香「あの先生誰?」
と、アホみたいな声がお隣から。
勝「えー、香月聞いてなかったの?!…代理の先生だって!今日だけの!体験授業てきなー?」
香「まじかよ」
あぁ、だからこんなときにもちゃんとした学校っぽいこと言ってるんだな。
私は席を立って黒板に答えを書く。
先生「え…大鳥さん、すごいわ…」
美「え?」
な、なに?…まさか、習ってない問題出して意地悪的なやつ?!それなら私が解けたら怪しまれるじゃん!
先生「その解き方…!…先生最近教わったのよ?!普通高校生はこう解くわ!」
と、先生は私に答えを見せてきた。