moon~満ちる日舞う少女~【中】
ーーー……
ーガッー
ードンッー
ーバキッー
美「…弱っ」
祐「おいおい美月、お前が強すぎるんだよ」
夜舞に入って下っ端だった私の代。総長は誘見祐さんだった。…今では日向さんと結婚して、カフェを営んでいるあの祐さんだ。
祐「でも、美月がいてくれたおかげで夜舞は無事だったな」
夜舞に攻めてきた雑魚脇役共。
美「…そーですか」
その当時は私は中学上がってすぐ(入学式の次の日だったかな?)だったので、まだ子供だったが、喧嘩は強かった。
祐「さすが愛斗が連れてくるだけあるなぁ」
愛斗さん。初代総長、伝説の青き牙と恐れられた男。私を夜舞に入れたのも愛斗さん。
祐さんは愛斗さんが総長だった時の幹部だったらしい。
祐「あ、そう言えば、明日は来龍との抗争だから用心しててね」
来龍。確か、ずっと夜舞のライバルと言われる族だ。……明日はなんだか楽しめそうな相手に会える気がする。
世「なーに笑ってんだよっ」
美「…世羅…」
私が下っ端の時に、同じく下っ端仲間だった世羅。
翔「ふわぁぁあ〜、来龍か〜。」
眠そうに私の前に現れたのは、世羅と同様仲間の翔太だ。
そして…
奈「美月も、相手なめすぎるなよ?」
私が夜舞に入ったときに一緒に入った幼なじみの奈津。
このメンバーは後に伝説となるのだが、今はおいておこう。