moon~満ちる日舞う少女~【中】





総「ーっ!!」



美「お前は何もしてない。仲間…幸い死者はいなかった。だから…」


総「ちがう!!!俺がっ!俺がしたんだよ!!!こんなことになったのだって、俺の責任だ!!」



総が泣き叫びなら言う言葉が、心に刺さる。総の痛みが、苦しみが、悲しみが。声になって…。



美「総…あれは辰が」



総「…わかってる。朱雀が俺に"裏切りもの"って言った時も、あぁ辰がやったんだなって。でも!!…それでも…っ…。最悪だ!!最低だ!!俺はっ、なんでここにいるんだよ!!俺が来龍に入らなければこんなことにはっー」



ーガッ!ー



世「美月っ」



私は思いっきり総を殴った。




美「……お前が、否定すんな…」



総「…美月…」



美「お前がっ!!来龍に入ったことを否定すんな!!!…人も仲間も…ライバルもっ、今まで大切にしてきたヤツらを、お前が否定すんなよ!!」



総「…でも、おれが来龍に入らなければこんなことにはならなかった。」


美「そうだとしても、お前が、過去のお前を否定したら、お前と関わったやつ全員を否定するんだよ。…」



なにもなかった頃、つらかったんだろ?…誰かがいたから、みんながいたから…今まで出会った奴らがいたから、教師って夢を見つけられたんだろう?





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