moon~満ちる日舞う少女~【中】





総「はぁ…。…今日、夢でなんか見たのか?」



美「は?」



総「俺の授業ん時。…総っつってたから」



美「あー…うん。…昔の夢を見てた」



総「そうか」



美「…叶ってよかったね。教師」



総「あぁ。……先生って言ってみろよ」



美「嫌」



総「っとに、優しさの欠片もねぇのかよ!…」



美「ふふ、私は優しい女の子ですよ?(ニコリ」



総「怖っ!!!…それ怖い!!……昔ならかんがえらんねぇ喋り方で怖い!!」



1発殴ってやろうか?



美「んまぁ、昔は……総、とっとと肉やけ。ちんたらしてんなよ。……とか言ってたかも」



総「いや今の本心だよね?…本当に思ってたよね?……焼きますよ、焼けばいいんだろっ」



美「ぶははっ!」



総「実際、男言葉治った原因って何だったんだよ?」


総は片手に肉、片手に箸をもち、焼きながら聞いてくる。



美「…親の…離婚かな?…苦労したなぁ〜。女言葉を使うこと自体は簡単だったけど、ポロッと男言葉が出てきたり」



総「ははっ!お前ならありそうだな」



美「今じゃこの通り!…宮野先生、お肉そろそろ
ひっくり返さないと、こげちゃいますよ?……なぁんて言えるんだよ」



総「 (…さっさと焼けってことか……汗) 」



美「なに?」



総「いや…。…ま、その見た目でその口調ならただの一般人だな」



美「でしょ」



総「桂もいいやつだろ」



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