moon~満ちる日舞う少女~【中】





















ーガチャー



美「…ん…」



母「あ、起きた?」



美「ここ…」



母「家よ」



家かぁ〜



ーガバッー



美「奈津は?!」



母「帰ったわ。起こそうとしたんだけど、奈津君が気持ちよさそうにしてるから大丈夫って言うもんだからね」



美「そ、っか…」



となりを見ると香月も寝ていた。



美「…香月、着いたよ」



香「…んん……ふぇ?…ここどこ…」



美「家だよ。着いたから起きな〜」



香「ふわぁぁあ〜。…あれ?奈津君は?」



美「帰ったって」



香「ええ?!最後にまたねって言いたかったのにぃ」



美「まぁ、いつか会えるよ」



香「んー…まぁそうだけど。…」



ーガチャー



車から降りて気づいたが、もう夕方だった。

私は家を見上げて、この目に焼き付ける。



香「姉ちゃん?」




< 285 / 292 >

この作品をシェア

pagetop