moon~満ちる日舞う少女~【中】
とは言ったものの、これはあくまで体育祭なわけで…
勝「南すごー!」
南がでた競技を私たちは見ていたんだけど、ダントツの1位。
南は夜舞幹部なだけあって、すごい反射神経と運動能力。…喧嘩なら負けないけど…
修「さすが、夜舞の幹部なだけあるな…」
そう。夜舞幹部はそれほどすごい。
南「よっしゃあ!!見たかっ!!」
亮「ナイスです。南さん」
亮?!!いつの間に?!
亮「次はクラス代表リレーです」
ああ、そうだ。当日まで誰が出るかわかんないから…もしかしたら亮も?
うちのクラスは1番香月、2番勝、3番修也、4番瀬尾…んで、アンカーが私。
ん?瀬尾って?…
瀬「美月ちゃん」
グラウンドに出て並んでいると4番…私の前の奴が話しかけてきた。
茶髪でピアスを2つ開けている。
瀬「美月ちゃんって、優等生っぽいけど実は熱血だよね〜」
美「…う、うん?…まぁそうだね」
瀬「美月ちゃんさ、修也くんたちと仲いいよね〜」
美「…」
瀬「誰かの彼女?」
美「違う!」
瀬「あははっ!即答だねっ!…でも、知ってるよ?美月ちゃんが姫だってこと」
…だろうね。……密かに噂になっていたから。
美「だから?」
私に媚び売って、修也たちに取り入ろうって?
瀬「いや、ただほんとなのかなって思ってね」