記憶が無くなっても君が好き
校門まで行って待ってること約10分

先輩は片付けもしてたからその分遅くなる。

夕方のような明るさだった外も次第に暗くなり、もう夜だ。

母には教室で勉強すると決まってから遅くなることを連絡しておいていた。

「お腹すいたな…」

いつもなら夕食を食べている時間なので当然お腹もすいてくる。

夏とはいえ流石に夜は肌寒くなってきた。

先輩……まだかな。

そんなことを考えていると蓮先輩が走ってきて「待たせてごめん!」と息を切らしながら言ってきた。

さっき汗を拭いたであろう蓮先輩は走ってきたせいでまた汗をかいてしまっていた。

「待たせたばつとして、私に奢ってください」

私が冗談半分で言うと「いいよ。何がいい?」と優しく微笑みながら言う蓮先輩をみてドクドクと心臓が早く動く。

「冗談ですよ!ほら、早く帰りましょう?」
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