記憶が無くなっても君が好き
*

雛乃が帰ってから1時間ほど経った。

私はまだ帰れない。部活が終わらないから。

うちの学校の吹奏楽部は強豪校らしい。

他県からわざわざ学びに生徒が来るほどらしい。

こんなに曖昧に言ってるのには理由がある。

私が楽器以外に興味が無いから。

それ故に部員の顔と名前が一致しない。

最低と言われれば最低かもね。

「まぁ、いいんだけど。」

私はコンクールとか興味ないし出ないから

みんなが合わせてるときはいつも人気の少ない場所にいる。

今日は3年生の教室にいた。

そんなに静かじゃ無さそうって思われがちな教室。

だけど、実は割と静かで風も通って気持ちいい。
< 9 / 26 >

この作品をシェア

pagetop