僕らの夏は、紛れもない青春だった。
「…熱いねぇ、確かに。」
「「「先生!」」」
ドアを開けて入ってきた先生は、
全快の窓を見てため息をつく。
「全快なのに、この暑さなのね…。」
「そうっすよー!暑いっすよー!」
「先生!クーラー買ってください!」
「扇風機一台だけじゃ倒れる‼」
「今まで倒れた人いないもの。大丈夫大丈夫。」
「いやいや、これから出るかもじゃないっすか!
俺らの可能性を否定しないでください!」
「…どこかの映画に出てきそうな台詞ね。
でも、のらないわよ。それに、」
先生は上を見上げてニッコリ笑う。