黄金のラドゥール
「何と?」
ユンハは眉を動かした。

「明らかに何者かに刺殺された様子でした。」
幼い顔に不釣り合いな渋い表情は神官長らしい。

「この白亜の神殿で神官が殺されました。しかしこの事は表沙汰にされずもみ消されています。ご存知なかったでしょう。
ゆゆしき事態です。私は神職でありながら憤りを隠せません。この事態を解決させるためにもご協力頂きたいのです。」

「初耳です。もみ消されているとは、誰が、、」
神官長はそっと書状に触れた。
それは皇太子の名前で届いたという書状だった。
「おそらく。証拠はありませんが。

あなたがギムリに何を確認したかったのかわかりませんが、彼の死の真相を明らかにすることでそれが解決されることを願います。」

その澄んだ瞳に映され、ユンハは承諾した。
「わかりました。」
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