黄金のラドゥール
「ハル!」
マントに隠されラドゥールの姿は見えない。
「いまのは、、彼女は消えかけて、、
そうでしょう?!」
コウジュンはハルを抱く腕に力を込め、小さな身体をぎゅっと抱きしめた。
「コウジュン、私ーー」
何か言いかけようとした声が途切れた。
ミムリが大きく身じろぎ、
ユンハは腕の縛りを強くする。
「ぅ、、ラドゥー、、!!」
それでもミムリは渾身の力でユンハの巨体から抜け出て、絡まる足でラドゥールの方へ駆け寄った。
「神官長、何を?!」
ガインが皇子とハルの前に飛び出した。
コウジュンは鋭い眼差しでミムリを振り返る。
ユンハはその柄に手をかけている。