黄金のラドゥール
頬に触れていた手が離される。
「ほぅ、、」


「まだ夢を見ているのかしら??

それとも私、夢の中で夢を見ているの?」

なんて変な夢なんだろう。

それにしたって、頬に添えられた手の感触まで妙に本物っぽい。

「夢とはどんな夢だ?」

頭を捻る。

「どんなって、、

んー、、

途切れ途切れだけど、、
その中であなたを見た気がするわ。



真っ暗な闇で、、落ちて、、

、、思い出したくもないくらいの夢なの。

だけど、あなたは、、

眩しいくらいの月の光を浴びていたわ。

満月だったのかしら、とにかく眩しくて。



それでまたこうして、
夢の中でまた目が覚める、夢を見ているみたい。」

寄せられた眉もきりっとしていて形がいい。
「こんなにはっきり感じられる夢もあるのかしら、、」
呟いて、周りを見回すと先ほどと同じ部屋のようだった。

「あら?ここはさっきと同じ部屋みたい。」


「他に覚えていることはあるのか?」
少し首をかしげるようにして女は考え込むようだった。
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