黄金のラドゥール
何とかコウジュンに不利になるようにと画策し、手を打つものの、それらが全てラドゥールとコウジュンの人気を煽ることに繋がっていた。

リジュンは唇を噛んで怒りを露わにする。
「ガエンザ、なんとかならんのか。」
うなるような声が響く。

「ガエンザ、、!」

ガエンザが硬く閉じていた目を開ける。
「殿下、この噂を大きくさせましょう。
そして彼らの人気を高めるのです。」
「な、、なんだと?!
やつに!このまま、、やつに王位を譲れというのか?!」
「いいえ、断じてございません。

人気が高まれば、国王も見過ごせません。
必ずそのラドゥールの正体を確かめられるでしょう。」


「正体?」

「はい。
お忘れですか?その娘は、北方諸国の娘と思われます。それは天ではございません。
天でなければ、国王も国民も欺いていることになります。」

「なるほど、、」

「欺かれていたとわかれば、高まった人気は一気に地の果てまで落ちましょう。
そうすればコウジュン皇子もーー。」

「同罪だ!いや、娘を主導したとして重罪にしよう!、、ふふふ。」

「はい。そうです。
公の場に娘を引きずり出し正体を暴くには、国民の人気を高め、逃れられなくするのがよいかと存じます。」

「すぐに手配致せ!
天からのラドゥールでも何でもよい、
コウジュンを、、亡き者にしてくれるわ!」
ぴしゃりと、扇子を打つ。

「御意。」
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