黄金のラドゥール
手を引かれてゆくと、コウジュンの馬は美しく立派な馬で、彼の髪色と同じ艶のある黒をしていた。
「とても綺麗な馬ね。」
「ああ、よく手入れしてある。走りもいい。
ハルは馬には乗れる?」
首を振る。
「そうだろうな。では、私の馬にーー」
「コウジュン様、ご公務がありますので。
ハル様は私がお連れいたします。」
ユンハが割って入った。
「・・・」
「ガインから言われておりますので。」
ユンハはガインから頼まれていた。
『皇子は公務があるのだから、くれぐれもハル様にべったりではないように』と。
「、、わかった。
ユンハとお乗り。」
コウジュンは渋々ユンハに頷いた。