黄金のラドゥール

そのまま大臣らを傍に、広場までの道をゆっくり闊歩してゆく。人々を連れだっての行進が続いた。


花びらが舞う。
ハルは不思議な気持ちでそれを見ていた。
「夢見たい。こんなに素敵な、、」
その先は言葉にならない。


だがコウジュンには、その表情でとても嬉しそうなのがわかった。
「夢ではない。」

前にも言ったなと思いつつ、コウジュンは口にしていた。


こうしてハルを前に抱き、コウジュンも確かに国民の関心が強くハルにあることをしっかりと感じていた。






花祭りは盛大に行われた。

特に今年は天からのラドゥールの参加で国民たちの盛り上がりがすごく、急遽歌や踊りのステージもでき、同時に露店などの売り上げも伸びていた。


経済も目に見えてよくなっていく中、
皇子とラドゥールに期待する声が日増しに強くなっていく。目に見えて活気づいていく街を国王も無視できなくなっていた。
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