黄金のラドゥール
「占星術の専門家に確認しました。この星は3ヶ月の間だけ月に並ぶように現れ、また次に現れるのはええと、、周期がひどく変わっていて、
次は一年後、その次が三年後、その次が、、
六十年後だそうです。
恐らくこの赤い星と月の満ち欠けとに起因してーー」
「月ではなく赤い星が原因なのか?」
「いえ、赤い星と満月、この二つが並んで現れる時、天からラドゥールが現れるのかと。恐らくですが。」
「ラドゥールは既に現れた。
初代王妃が月光に消えたと言ったな?
今回の件も同じようだとも。
それはどういう意味だ?」
「どこまでも星の運行からの推測ですが、
初代王妃は赤い星と満月が並んだ時に月光を浴び、姿を消されたものと思われます。
そしてハル様に置かれましても、今は赤い星が月と並んで現れる時期です。
もし満月の時、その月光を浴びられればーー、、」
「皇子!皇太子殿下の用意されている儀式がもう間も無くですよ!今はラドゥール様の出席は避けられた方がよいのでは?!」
「はい、皇太子殿下のご準備されている次回儀式までもう何日もありません。そしてその日、月はちょうど満月になります。」
「赤い星と満月ーー、
もし月光を浴びたらハルはーー」
「恐らく、
初代王妃と同じくお姿をーー、、」