黄金のラドゥール
「まだ帰れない。
今はまだ、、だって、
ちゃんとその式が終わって、
国王陛下に認めてもらってからでないと、、
コウジュンが安全にならないと帰れない。
どうしてそんな顔するの?」
コウジュンは目を見開いた。
「だがそうなったら、、
帰れなくなるかもしれないんだぞ?
今を逃すと次は数年後かもしれない。
いや、ミムリによると帰るには条件があるらしいんだ。その条件が揃わないと帰れるかどうか、、」
「そうしたら、またコウジュンの傍にいさせて。」
コウジュンは首を振る。
「だめだ。
次に必ず帰してやれる保証がない。」
「でも!
今私がいなくなったら式は?
コウジュンひとりでどうするの?
まだ認めてもらえてないんだよ?
まだ終わってないんだよ?」