黄金のラドゥール
「あれは、、ラドゥール様?」
コウジュンについていた騎士が声を発した。
「何だと?」
コウジュンははっと顔を向けた。
騎士の視線の先、護衛も無しにひとりきりのハルを見つけた。
。「コウジュン!」叫ぶように名を呼ぶハルにコウジュンは何事かと駆け寄った。その胸にハルを抱きとめる。
「ユンハはどうした?」
さっと辺りを見回し、腕を伸ばしハルをその胸に迎え入れる。
「お前たちは上を!」
騎士たちに様子を見に行かせようとした矢先、
「ハルさま!皇子?!」
ユンハとガインが現れた。
彼らもまたハルを追っていたようだった。
「どういうことだ?」
コウジュンはハルと彼らを見比べた。