黄金のラドゥール
青い瞳が思いきり不快だと言っている。
「このままここに残るとはどういうことか
本当にわかって言っているのか?
このまま私の正妃になるということだ。
もう今までのように単なる保護ではないんだぞ。
それでも残ると言えるのか?」
間近に迫った青い瞳に、ハルは頬を紅潮させた。白い肌が桃色に変わっていく。
「どうなんだ?」
すると、耐えかねたようにハルは視線をそらせた。
「だめだ。私を見ろ。」
コウジュンはくいっとハルの顎を上向かせた。
「もう遅い。
おまえの帰るところは他所ではない。ここだ。
覚悟しろ。」
耳元で囁かれ、ぎゅっと抱きしめられる。
ハルは膝から崩れ落ちそうになった。
だが抱きしめられているので
そのままコウジュンの胸にすがる形になった。
「そうだ、私のラドゥールだ。
もう帰さない。」
甘く魅力的な微笑みに包み込まれる。