黄金のラドゥール
「急げ!国王の使者はどこへ向かうと言っていた?!」

「陛下の執務室へお連れすると!」

「しかしあの者は、」

「ああ、この件は国王の命では無いだろう。
従者は蛇香で操られている。ハルもアユールも、連れていかれた先は間違いなく、、」

皇太子リジュンのー、、

口に出さずとも3人の足は皇太子の執務室へと向かった。だがその時、
「皇子!」
慌てたようにガインが2人を呼び止めた。

「どうした?!」
ガインの視線の先を追う。
廊下の窓から中庭へと視線を移す。

「アユール!」
そこには、地べたに座り込み壁にぐったりと寄りかかるアユールの姿があった。
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