黄金のラドゥール
幕間

「皇子、あれを、、なぜ彼があちらに?!」

「見てみろ。焦点があってない。」
「では神官長見ミムリも、、」

「なんの話ですか?どういうことです??」
ひとり合点がいかないケイジュン皇子を放ってふたりは何やらうなずき合っている。

だが、そのケイジュン皇子に「お席はこちらです。」と寄ってきた侍従が皇太子付きだったのを見て、仕方なくコウジュンは弟皇子の腕を自分のほうへ引いた。

ぐるりと見渡すと広間の入り口には皇太子の側の騎士たちが立っているのが見て取れた。
どうやらここからは出られないようだ。

コウジュンはケイジュンを伴い宴席に着いた。











来賓で溢れた広間では楽団による流麗な調べに合わせ、踊りの輪が広がっている。

「、、、そんな、、」
話を聞いた弟皇子は口元に手を当て、絶句した。

< 219 / 238 >

この作品をシェア

pagetop