黄金のラドゥール
「ラドゥールが姿を消したなんて、、」

「いえ!ケイジュン皇子、
ラドゥール自ら失踪されたのではなく、」

「姿を消したのは同じだろう?」

「拐われたのです!
ご自身で姿を消されたのとは違います!」
ガインが抑えた声で抵抗を見せる。


窓の外は一面朱に染まっている。
じき空は群青に覆われ、夜に変わる。


既に儀式は終わっているはずだった、、
コウジュンは皇太子から視線を離さず見つめている。

その隣ではケイジュンとガインのやり取りが続いていた。

「兄上、、」


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