黄金のラドゥール
ざっと広間を見渡した国王は全てを理解したように、皇太子を見据えた。
「これは一体どういうことか。」
広間がざわりと揺らぐ。
「国王陛下、
くく、、
コウジュン皇子の婚姻の儀式ではございませんか!
ご指示通り、準備整いましてございます。
天からの!ラドゥールと、、
第3皇子!
ええ、、
天からのラドゥールを手に入れ
そこのコウジュン皇子の行く末は!
天下泰平!!
民が口々に噂しているそうな、、まさに!
まさに安泰の世!
そうでありましょう、、なぁ、、
この婚姻の儀式、
滞りなく進めるためラドゥールにはそちらでおやすみいただいておりました。
それだけでございます。
くく、、
ーーーーさぁ、
時間も頃合いでしょう、ラドゥール。」
気が触れたかのように笑い出したリジュンの様子はもはや皇太子のようではなかった。