黄金のラドゥール
「コウジュン、、
第三皇子へ、、
天のラドゥールから、、」
「ハル?」
その小さな肩を抱きしめようとした。
「栄光と繁栄をー、、」
ハルは不安で震えているのではないか、
泣いているのではないか、
コウジュンは、その胸に抱きしめた、
はずだったー、、
だがそこに彼女の姿はなかった。
ただきらきらと煌めき天へと昇っていく光の泡があるだけ。
コウジュンの胸で光の泡となり、
天へと昇っていくー、、
消え去ってしまった。
やがて押し寄せる人々の声が
コウジュンの咆哮も
皇太子の狂ったような笑い声も掻き消し
広間に溢れかえった。