黄金のラドゥール
パチパチと松明の火が爆ぜる。


楽器を打ち鳴らす音が響きわたる。
踊り子たちが舞う。

代々ラダ王国の行く末を映す水鏡として祀られてきた大きな湖のほとり。


湖の周りに設けられた宴席には王族や大臣らが、
そして国王となったコウジュンが
その時を待っていた。

神官や巫女ばかりでなく、彼らもまた祈るような気持ちで水鏡を見守っている。




見上げる漆黒の空には黄金の満月とそばには赤い星が。

コウジュンは瞳を閉じた。



今度こそ、、ハルーー、、

ハル、、





願いを込めてーー、、






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