黄金のラドゥール
「国王陛下と皇太子は何となくわかるかもしれないけど、その大臣がどの人だか、わかるかどうか、、」

「心配ない。
私のそばから離れなければいい。」


窓からの光を受け、コウジュンの髪が金色に輝くように映る。


初めて見たときのようだった。




扉が叩かれた。
謁見の時が来た。

目の前でコウジュンが手を差し伸べる。

「恐ることはない、ラドゥール。

私がおまえを守ろう。」


『やるしかない。』

「やるしかない。」
私はその手に自分の手を重ね、掴んだ。
青い瞳が少し驚いたように大きくなり、微笑んだ。



ハルは大きな手に引かれ、
眩しすぎる光の中へ歩みだしていたー、、、




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