黄金のラドゥール
皇太子リジュンのほうでは、ガエンザ大臣を呼びつけ、その雰囲気はよさそうではない。

『やはり、これは皇太子の策ではない。』
コウジュンは確信した。



「私は天からラドゥールを賜った!」

コウジュンは再び高らかに宣言した。


「我が国の儀式にのっとり、

第3皇子コウジュン、喜んでこの娘を

ラドゥールとし、正妃に迎える!」

人々のざわめきが広がるなか、
皇太子は忌々しそうに背を向けるとそのままその場を後にした。
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