黄金のラドゥール

彼らはその男か女か分からない小坊主と二言三言ことばを交わすと、ユンハの方へ走り寄ってきた。
するといきなり、「お引取りを。」そう言うなり、ユンハを神殿の外へ追いやろうとする。

「神官と言えど無礼ではないかっ、話も聞かず追い返そうとは！
私は神官長ミムリにお会いするまではーー」
ユンハを囲っていた神官たちが怪訝そうな顔をする。
「ですから、これは神官長のご指示でお帰り願っているのです。」

「、、何を言っている、、？」
今度はユンハが眉を寄せる番だった。


「、、まさか！」


神殿の入り口、小柄な背中がより小さくなっていく。

「まさか、、っ


あなたが、神官長ミムリ？！ 」




小坊主の背中は白亜の神殿の中へ消えてしまい、ユンハの声だけが響いていた。