黄金のラドゥール
正面の青い瞳と目があった。
ガインが首を横に振る。


ハルは口を開いていた。

「違い、、ません。」







「私がコウジュン皇子に無理を言い
勝手にここまで付いてきました。

コウジュン皇子、みなさま、


大変失礼いたしました。

私はここで退席させていただきます。
どうか、会議をお続けください。」

立ち上がり言葉を選びながらそう言うと、出口目指して一直線に歩いていく。途中、肩掛けが滑り落ちた。出口にたどり着くと、ゆっくりとお辞儀をして部屋を出た。

大臣らの顔もコウジュンの顔も見ることはなかった。
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