嘘つきな恋人
「大した秘密ではありません。
…あの…赤ちゃん出来たみたいなんです。」
と私が少し顔を赤くして、見つめると、
裕人さんは最初はポカンと私を見つめているだけだったけど、
「本当か?」と真剣な顔で聞く。
「私が嘘を付いていると?」と機嫌の悪い顔を見せると、
「い、いや!そうじゃなくって!病院に行ったのか?!」
私が握っていたエコーの写真を出すと、
「…俺の子だ。」と呟いて食い入るように見ている。
どう見ても、まだ子どもの形はしていないんだけどね。
とくすんと笑うと、
「美人だ。いや、イケメンか?」とつぶやきながら立ち上がり、
私を思い切り抱きしめて、くちづけする。
口紅が落ちるよ。タイミングが悪かったかな?と思うけど、
式の前に報告したかったんだよねえ。
「…嬉しい?」ととりあえず聞くと、
「俺はいっぺんに2つも幸せを手に入れた。」
と私を抱きしめてたまま私の耳元で囁くように言う。
外では、
「開けなさい!美鈴?!」
「どうかされましたか?!」
と騒ぎになってきているようだ。
裕人さんは私に顔を寄せながら、
「誰もいませーん。」と大声で返事をして、私に微笑みかけてから、「愛してる。」
と頭抱え込んで、くちづけをはじめた。
やっぱり裕人さんのほうが嘘つきだ。
「裕人?!開けなさい。」
「美鈴、どうした?」
と ドアを叩く音が激しくなるけど、
「誰もいませんよー。」と裕人さんはまた、笑った声で返事をしてから、息を継いでくちづけを続けた。
係の人が鍵を持ってきてドアを開けるまで、私達はフライング気味の誓いのキスをしていたので、
(裕人さんが、私の唇を離さなかったんだもん。)もちろん、両親に散々怒られてしまったけど、
私が妊娠していることを知ると、どちらの親族もとても喜んでくれた。
やれやれ。
そうして、私達は結婚式を無事に挙げる事が出来たのだ。
めでたしめでたし。
~fin~
…あの…赤ちゃん出来たみたいなんです。」
と私が少し顔を赤くして、見つめると、
裕人さんは最初はポカンと私を見つめているだけだったけど、
「本当か?」と真剣な顔で聞く。
「私が嘘を付いていると?」と機嫌の悪い顔を見せると、
「い、いや!そうじゃなくって!病院に行ったのか?!」
私が握っていたエコーの写真を出すと、
「…俺の子だ。」と呟いて食い入るように見ている。
どう見ても、まだ子どもの形はしていないんだけどね。
とくすんと笑うと、
「美人だ。いや、イケメンか?」とつぶやきながら立ち上がり、
私を思い切り抱きしめて、くちづけする。
口紅が落ちるよ。タイミングが悪かったかな?と思うけど、
式の前に報告したかったんだよねえ。
「…嬉しい?」ととりあえず聞くと、
「俺はいっぺんに2つも幸せを手に入れた。」
と私を抱きしめてたまま私の耳元で囁くように言う。
外では、
「開けなさい!美鈴?!」
「どうかされましたか?!」
と騒ぎになってきているようだ。
裕人さんは私に顔を寄せながら、
「誰もいませーん。」と大声で返事をして、私に微笑みかけてから、「愛してる。」
と頭抱え込んで、くちづけをはじめた。
やっぱり裕人さんのほうが嘘つきだ。
「裕人?!開けなさい。」
「美鈴、どうした?」
と ドアを叩く音が激しくなるけど、
「誰もいませんよー。」と裕人さんはまた、笑った声で返事をしてから、息を継いでくちづけを続けた。
係の人が鍵を持ってきてドアを開けるまで、私達はフライング気味の誓いのキスをしていたので、
(裕人さんが、私の唇を離さなかったんだもん。)もちろん、両親に散々怒られてしまったけど、
私が妊娠していることを知ると、どちらの親族もとても喜んでくれた。
やれやれ。
そうして、私達は結婚式を無事に挙げる事が出来たのだ。
めでたしめでたし。
~fin~