嘘つきな恋人
三島さんはすぐにドアを開けてやって来た。

「ピザ、冷めてない?」と私の空いている隣に座る。

「リン、久しぶり。しばらく来なかったから、
心配してたら、やっぱりうまく別れられてないのかな?」

とニッコリ王子の笑顔で私に笑いかける。

「執行猶予中です。」と私が機嫌の悪い顔をすると、

「リンは甘いな。
まあ、俺にも甘けりゃいいか。」とひとりでくすんと笑ってドラゴンにビールを頼んだ。

まあ、甘いのだろうか?


「なんだ、リンって?子どもじゃあるまいし…」と、剛が鼻で笑うと、

「俺だけの呼び方。
その他大勢は名前で呼べばいいよ。」とふふん、とこのヒトも鼻で笑う。

…面倒くさい。

「ご飯は楽しく食べたい。」と私がいうと、

ふたりは大人しく食事を始めた。
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