嘘つきな恋人
その夜は、店を出た後、いつものように手を繋いで、電車に乗り、

三島さんがいつものように私の部屋に送ってくれて、

玄関から熱いくちづけを受けながら、私のベッドで抱き合った。


お互いシャワーを浴びる余裕がないほど、求めあっているのがわかる。

私は三島さんに服を脱がされながら部屋に入り、

私も三島さんのくちづけを求め首に腕を回した。

「三島さん…」と掠れた声を出すと、

「裕人(ひろと)って呼んで」と耳元で囁きながら、私をベッドに押し倒す。

「…裕人」と呼んで手を伸ばすと、

「好きだよ。リン。」と私の頬を撫でて、くちづけしながら、私の体を探る。

好きになった人に抱かれるのは、とても安心して、

私も何度も

「…祐人」と名前を呼びながら、身体を震わせた。

身体を繋げ合い、1つに溶け合うような快楽を一緒に感じ、

お互いを求め合い、

私達は恋人になっていく。



その日、裕人さんは何度も私を求め、

朝方になって私は深い眠りに落ちていきながら、

「愛してるよ。美鈴。」

と深く抱きしめる祐人さんの腕の強さを心地よく感じていた。
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