嘘つきな恋人
「俺たちもすっかり騙されてたって事だ。
今日は三島君の奢りだ。
俺たちもいただこう。大河(タイガ)、みんなにピザ焼いて。」とドラゴンはキッチンを振り返る。

「俺も食って良いかな?」とタイガさんも悪ノリする。

「良いだろ。ツマラナイ心配をさせた罰だ。」とドラゴンは裕人さんを睨む。

「どうぞ。今日は美鈴と俺との内輪の婚約パーティってことにしておきます。」
と裕人さんは頭を掻きながら笑って言い、

「じゃ、マルゲリータ。」と芦沢先生。

「じゃ、私はマリアーナ。」とさくらさん。

「美鈴スペシャル。」と私が言うと、

「俺も。美鈴スペシャル。」と裕人さんもクスクス笑いだす。



「乾杯にお付き合いください。」とドラゴンがテーブルを回り、

店のお客さん全員にシャンパンが配られ、

「三島君、美鈴ちゃん、婚約おめでとう。」とドラゴンが音頭をとって乾杯し、

お店のお客さんからも祝福され、

突然、カウンター席で賑やかな婚約パーティーが始まったみたいだ。
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