どんとこい背後霊
その後、児童養護施設に収容され…親戚中をたらい回しにされ…

結局、遠縁の祖母…平山政子さんに引き取られた。

私が10歳の時である。

当初、親戚中からいやがられ、疎まれ、蔑まされてきた私は、頑なに心を閉ざしたままだったが、太陽のように明るい笑顔で優しく接してくれる祖母に少しずつ氷解していった。

…これが、普通の女子高生でない、第一の理由。

澄んだ朝の空気のなかを、私は高校への道を急ぐ。

しかし…足取りは決して軽くはない

両足に鉛を流し込まれているようだ。

学校が近づくにつれ、私の足はさらに重くなる。

でも、負けられない、負けたくない。

あいつらには…。
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