どんとこい背後霊
それから…

「シイン」と静まり返った道場の、荘厳な雰囲気

何か、前向きになってる、私…

ああ、一刀斉に、うまいこと乗せられたかな?

そうだ…でも

やはり、避けられない、現実的な問題が…

「おばあちゃん、お話があるの…」

テレビのニュースを見ながら、お茶を飲んでいる彼女に、私はそっと切り出した

「ん?どうしたの、まこちゃん?」

いつもと変わらない様子で、ニッコリと微笑みながら答えるおばあちゃん

「あのね…その…」

…言えない。なかなか言い出せない

『まこと…』

一刀斉!憑依せずに、心の中で話しかけてくる

『拙者が、祖母殿に、説明する…』

『…いいんだ、いっとーさい
ここは私が説明するから、黙ってて』
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