どんとこい背後霊
誰もいない。先ほど私に迫って来た男性もいない。

両手を見る。手のひらを握ってみる。普通に動く。

…やっぱり、いつもの…金縛りだったの?

呼吸が普通に戻ってきたが、心臓はまだドキドキしている。

全身、汗びっしょりだ。

私はまだ重い体を動かし、ふらつきながら風呂場に行き、熱いシャワーを浴びる。

部屋に戻り、再び寝床に入り、考える。

…一体何なのだろう、あの金縛りは…

ここのところ、ほとんど毎日だ。

何を暗示しているのだろう?

何かの警告なのだろうか?

私に迫ってくる、和服の男性は誰?

いくら考えても答えは出ない。

わからないことだらけだ。

そうこうするうち、私のまぶたは重くなってくる
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