一輪の花を君に。2nd
「分かった。


今日話したことは、とりあえずここだけの話にしておこう。



いざという時は、いつでも支えられるようになるべく美空を1人にしないようにしよう。




それから明日、美空のお見舞いに来るときその電話番号をひかえてきてほしい。」







「分かりました。」






「大翔君…。大丈夫?」






大翔は、隣でずっと固まっていた。





顔をのぞき込むと、大翔は難しい顔をしていた。






「理人、おかしくないか?



どうして、俺達のいる家をその人は知っているんだ?



ここを突き止めるには、難しいと思うんだけど…。」







たしかに。




大翔の言う通りなのかもしれない。




もしそうだとしたら、どこから個人情報がもれているのだろうか。






「理人君、大翔君。


施設以外の人で、今のいる家を知っている人はどれくらいいるの?」





「いや、本当に施設職員の人しか知らないと思います。


俺は、美空と同じ学校だけど、その事を話したことはありません。


連絡網も、携帯の番号なのでクラスのみんなでさえ知らないと思います。」







「それなら…。


一体、誰が何の目的で。」







「先生!大変です!」





ドアを思いっきり開けたのは看護師である花森さんだった。






「どうした?」







「美空ちゃんが、いなくなりました。」






「え!?」






嫌な予感がよぎった。





「理人君。大翔君。一緒に探そう。」






「はい。」






俺達は、美空を探しに回った。
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