一輪の花を君に。2nd
ーside美空ー
私は、1日考えても自分がどうしたらいいか分からなくなっていた。
もし、本当に私に兄がいたとしたならどうして兄は私を置いて行ってしまったのか。
そもそも、どういう人だったのか。
そんなことの繰り返しで、何も考えがまとまらず結論なんて出なかった。
だから、私はもしかしたら何か知っている施設長に会いたくて施設に向かっていた。
懐かしいな…。
2ヶ月前はここにいたんだよね。
でも、最近も千鶴先生は会いに来てくれた。
その千鶴先生の温かさはあの時と同じで安心した。
「美空?」
私を最初に発見したのは七瀬先生だった。
「七瀬先生。」
「そこにいないで、中に入りな。」
「はい。」
七瀬先生は、施設の鍵を開け私を部屋に入れてくれた。
「美空ちゃんだ!」
そう言って、私に抱きついてきたのは千華ちゃんだった。
「千華ちゃん。久しぶり。」
私は、千華ちゃんの小さい体を優しく抱きしめた。
「今日はどうしたの?」
「ちょっと、千鶴先生に話があってきたんだよ。」
「そっか!じゃあ千華、美空ちゃんが話し終わるまで待ってるね。」
「ありがとう。」
「七瀬先生、今千鶴先生はいますか?」
「うん。いるよ。」
私は、七瀬先生に頭を下げてから千鶴先生の部屋へ向かった。
千鶴先生の部屋に入ると、千鶴先生は少しだけ微笑んでから私を優しく抱きしめてくれた。
それから、温かいミルクティーを出してくれて私は先生の隣に座った。
「美空、喘息の方はどう?落ち着いてる?」
私は、首を横に振ろうとしたけど、先生を心配させたくなくて頷いていた。
「相変わらず、美空は嘘をつくのが下手みたいね。
ねぇ、美空。
無理しないで。
何かあったら、いつだって連絡していいんだから。
今日は、何かあってここに来たんでしょう?」
さすが、千鶴先生は鋭かった。
「実は…。」
「うん。」
「私、知りたくて。
千鶴先生なら、何か知ってるのかなって思って。」
「いいよ、ゆっくりでいいから話して。」
「先生…。
あまり覚えてないんですけど…。
昔のことなんですけど、私を見つけてくれた日、千鶴先生が私の家に来てくれたんですよね。
その時、家にお父さん以外の人っていましたか?」
私は、恐る恐る千鶴先生の表情を見つめていた。
「美空…。
実は、あの日の夜…。」
そう言葉にし、千鶴先生は私がここに来た日の夜の出来事を優しく丁寧に話してくれた。
私は、1日考えても自分がどうしたらいいか分からなくなっていた。
もし、本当に私に兄がいたとしたならどうして兄は私を置いて行ってしまったのか。
そもそも、どういう人だったのか。
そんなことの繰り返しで、何も考えがまとまらず結論なんて出なかった。
だから、私はもしかしたら何か知っている施設長に会いたくて施設に向かっていた。
懐かしいな…。
2ヶ月前はここにいたんだよね。
でも、最近も千鶴先生は会いに来てくれた。
その千鶴先生の温かさはあの時と同じで安心した。
「美空?」
私を最初に発見したのは七瀬先生だった。
「七瀬先生。」
「そこにいないで、中に入りな。」
「はい。」
七瀬先生は、施設の鍵を開け私を部屋に入れてくれた。
「美空ちゃんだ!」
そう言って、私に抱きついてきたのは千華ちゃんだった。
「千華ちゃん。久しぶり。」
私は、千華ちゃんの小さい体を優しく抱きしめた。
「今日はどうしたの?」
「ちょっと、千鶴先生に話があってきたんだよ。」
「そっか!じゃあ千華、美空ちゃんが話し終わるまで待ってるね。」
「ありがとう。」
「七瀬先生、今千鶴先生はいますか?」
「うん。いるよ。」
私は、七瀬先生に頭を下げてから千鶴先生の部屋へ向かった。
千鶴先生の部屋に入ると、千鶴先生は少しだけ微笑んでから私を優しく抱きしめてくれた。
それから、温かいミルクティーを出してくれて私は先生の隣に座った。
「美空、喘息の方はどう?落ち着いてる?」
私は、首を横に振ろうとしたけど、先生を心配させたくなくて頷いていた。
「相変わらず、美空は嘘をつくのが下手みたいね。
ねぇ、美空。
無理しないで。
何かあったら、いつだって連絡していいんだから。
今日は、何かあってここに来たんでしょう?」
さすが、千鶴先生は鋭かった。
「実は…。」
「うん。」
「私、知りたくて。
千鶴先生なら、何か知ってるのかなって思って。」
「いいよ、ゆっくりでいいから話して。」
「先生…。
あまり覚えてないんですけど…。
昔のことなんですけど、私を見つけてくれた日、千鶴先生が私の家に来てくれたんですよね。
その時、家にお父さん以外の人っていましたか?」
私は、恐る恐る千鶴先生の表情を見つめていた。
「美空…。
実は、あの日の夜…。」
そう言葉にし、千鶴先生は私がここに来た日の夜の出来事を優しく丁寧に話してくれた。