一輪の花を君に。2nd
それからはというものの、美空からは何の連絡もなく、1週間が過ぎていた。



いきなり、『兄です。』なんて言われても迷惑だったよな。



自分が、名乗り出たことで余計に美空を困惑させてしまったのかもしれない。




そんな後悔に駆られていた1週間だった。




やっぱり、直接担任に言うべきか。



詳しく検査をしてみないと、なんとも言えないところもあるが、このまま通達を先延ばしにしても美空にとっても何もいいことがない。



むしろ、手遅れになった方が怖い。





そう思い、俺は美空の学校に電話をしようと手をかけると携帯がなった。




「美空…。」



それは、ずっと待っていた人からのメッセージだった。




会って、ちゃんと話がしたい。




今は、どうしてるのか。



どうやって生活をしてるのか。



自分に出来ることがあるなら、美空を支えたい。




美空と、18時に喫茶店で待ち合わせをすることになった。




俺は、早く美空に会いたい一心で仕事を終わらせカルテの整理まで終わらせた。


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