promise
壊れていく想い
今日で優羽との恋人ごっこも終わり。
どうせなら後一日長かったらイブまで一緒に過ごせたのに……。
なんて思ってるのはわたしだけ?
優羽はそろそろ飽きてきてるのかもしれない。
だから最後のデートだって言うのに今日は、気合い入れてお洒落したわたしを無視して近所のスーパーで買い物なんかしてるんだ……。
「ジャガイモと人参と……」
「…………」
わたしの持ってる買い物カゴに、優羽は楽しげな笑みを浮かべて品物を入れていく。
それを無言無表情で見つめるわたしに構わず、優羽は上機嫌でこちらに振り返った。
「光来、鶏肉と牛肉どったがいい?」
「……優羽」
「鶏肉安いな。鶏でいいでしょ?」
「優羽ってば!」
わたしの呼びかけに一切反応しようとせず、優羽は相変わらずカゴの中身を増やしていく。
それに比例して、理由も言わずスーパーに連れてこられたわたしのイライラも増していく。