promise
ソファーに座った優羽の人差し指にバンドエイドを巻きながら、
「あんなゆっくり切ってたくせに指切る? ちゃんと見ながら切ってたの?」
クドクドとお小言を言うわたしを、優羽がぼんやりと定まらない眼差しで見上げている。
「ねぇ、光来……」
不意に名前を呼んで、そのまま空いた右手を宙に泳がせた優羽は、
「キスしていい?」
長くて白い指でわたしのあごを引き寄せ、答えも聞かずに、
「んっ……ちょっと……優羽っ」
何度も何度も強張る唇を奪っていった。