シンデレラの魔法は解けない
シンデレラの追っ手
平さんのことを考えると胸が甘く疼く。
顔がにやけてくる。
そしてもっと、平さんの近くにいたいと思ってしまうんだ。
仕事を終え、いつものように家に帰る。
その途中、何気なくコンビニに立ち寄った。
目に留まったのは、読んだこともない音楽雑誌。
その表紙を、Fの四人が飾っていたからだ。
ダークスーツに身を包んだ四人が、雑誌の中からあたしを見ている。
みんなそれぞれ個性的で、洗練されていて、そしてかっこいい。
このコーディネートは平さんが担当なのだろうか。
あたしはまた、平さんのことばかり考えていた。